12 love storys
「ねぇ、いつまでこうしてるのよ。」


いい加減、顔から火が吹きそうで
海人に言うとーーー


「そうだな。
俺もこの先、どうしようか
今、迷ってる。」








「はぁ?
なにそれ?」


「いや、だからさ、
このまま何事もなかったように
起きるのかーーー
それとも…………」


「きゃぁっ」

あっという間に反転され、
今度は海人が上になった。


「お前、声でけぇ……」


そう言うと、唇を塞がれた。


「んん……っ」


軽く重なり直ぐに離れた
唇と唇……。


えっ……
ええっ?


「ぇぇえええええっ!」


「いや。マジお前煩い。」


そう言うと、
今度は深く深く唇が重ねられた。










「やべぇ……さすがに
おばさんが下にいるのに
これ以上はな……」


そう言うと、
さっと私から離れてベッドの端に
腰かけた。


ベッドの上で方針状態の私。


「いつまで、寝てんだよ。
起きねぇならもう一回するか?」


ガバッ


秒速で起き上がった。


「クックックックッ……お前、
忍者かよ。」


な、なによ、
バカって言いたいのに
思うように声がでない。


「ほら、脱げよ、制服。」


「へっ!」


思わず体を自分で抱きしめる。


「バカっ
さすがにこのタイミングで
俺もガッツかねぇって。
ほら、制服、冬服に変わったばっかなのに
シワだらけになるだろうが。」


あっ、
制服か。
確かに、着たままいつまでも
寝転がってたらシワになるわよね……
ってーーーー








「海人が悪いんでしょっ!」


と、
漸くベッドから飛び降りた。


「俺、先に下に降りてるから。」


そう言うと、
何も言葉を残さず部屋から出ていった。


「ちょっと……。
普通はなんか言うんじゃないの?
キスまでしておいて……
その……あんな大人のキス……。」


モヤモヤ感が残るものの、
不思議と海人とのキスは嫌じゃなかった。
むしろーーー







まだドキドキが止まらないよ。




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