12 love storys
次の電車がくるまで
駅のホームにある待合室で
待っていると雪がまた降りだした。


はらはらと
優しく降る雪だった。


さっき貰ったチョコを一つ口に
放り込むとそのまま、
待合室から出て
天に向かって口を開けた。









天からはらはらと
舞い落ちてくる雪は
確かに白くてーーーー甘かった。








漸く、電車が来て乗り込むと
窓際の席に座り、私は思いを巡らせた。


どんなお返しチョコを彼に渡そうかと。
そして、今度こそ
ちゃんと、名前を名乗って
私の事を知ってもらおうと。


真新しいページに
書き込むかのように
車窓の外に広がる
真っ白な世界を眺めながら
そんな事を考えていた。












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