藍い月と…


アタシは奏に黙って着いて行き

そして今に至る訳だが、

アタシが部屋に来てからも

一向にみんな口を開かない

この何とも言えない沈黙が

自棄に苦痛を感じる

それに暁、奏、大河、新、柚瑠くん

そして亜樹ちゃん迄もが凄い真剣な

顔をしている


「依琉…」


何とも言えない沈黙を最初に破った暁が


真剣な顔をしてアタシを呼ぶ

アタシは自分の目線を暁に向ける


「お前…藍龍を知ってるか?」


――…藍龍

なぜ今それが…

だって…その名前は………アタシ…


「知ってるか?」


何も答えないアタシに

もう一度、同じ質問をする暁

でも此処で藍龍がアタシだとバレたら困る



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