SECRET LOVE


「今日は、寝たほうが良くないですか?」


気を使って、私がそう言うと



「合間に寝てた」


片言にそう返す



「………う~ん……」

悩ましい声を出す私


「…………」


いいのか、な……?




「じゃあ、わかりました」

つい、そう返事をしてしまった





「そう、じゃあまたホテルに着いたら連絡して
今から移動するから、一時間後にはとりあえずホテルにいるから」


ユンファの声が、少し明るくなったように感じた



「…はい…」




今日も、か………





昨日の夜中とは違い、今日はまだ時間がある



早めに切り上げて、今日は帰ってくれば大丈夫か、と
時間を計算する



「明日の仕事は、何時から入ってますか?」


私がそう言うと、


「明日はお昼からだから、大丈夫」


電話越しにだと、本当に良く話すユンファに、
私も段々と慣れ、




「わかりました、じゃあ、また後で伺いますね」

そう告げ、電話を切った






……………ん?



何かを………忘れているような……?





はっ……!




一時間後!?


うっかり聞き流していたけれど、一時間後といえば、もうあと30分ほどしか私には時間がない


「……やばっ!」


テーブルの上の資料をまとめ、急いでバスルームに駆け込む


顔を洗い流し、鏡を見た








…………。






私は、一般人だ





勘違いしちゃいけない

のめり込んじゃいけない




そう、自分に話しかける






このトキメキは、恋じゃないんだ…






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