俺様の熟した恋の実~10years~
羽音を家まで送る帰り道。
隣でムスッと膨れてるから、その頬を指でつついてみる。
「もー何なの!忘れたなら、忘れたって言ってよ……」
「俺が忘れるはずねぇだろ?ほら」
「うわぁ~……ありがとう涼雅!大好き♪」
「どういたしまして。俺も羽音が好き」
ピンクの袋を開けると、大きめのパンダのぬいぐるみが付いたストラップ。
てか、羽音のケータイに付く隙間なんてあるかな?
「すっごいかわいい♪今日からあたしのケータイに仲間入りだねっ!」
「あの羽音のケータイに付けるとこある?」
「あるよ!涼雅がくれたんだもん。絶対大切にするね」
「あ、あともう1つ。バレンタインのお返し……」
キョトンとした羽音に不意討ちでキス。
唇を離せば顔を真っ赤にして、ふわっと笑ってみせた。
やっぱバレンタインもホワイトデーも好きだわ。