Secretな関係
そうだ…誤解…
「私…谷本先輩とは何もなかったんだよ…あの日は先輩の恋を応援する側だったから」
ドアにかかっていた手をゆっくりと下ろす裕也。
ゆっくりとこちらを向いた顔は何とも言い難いような複雑な顔をしていた。
「また…一緒な居たい…裕也のご飯が食べたい……裕也じゃないとだめなんだよ…」
押し殺していた涙がぼろぼろと溢れ出てくる。
涙で視界が歪んで何も見えない。
けれど、こちらに向かって裕也が歩いてきているのは分かった。
涙を拭うと同時にふわっと裕也の香りがしたかと思えばぎゅっと抱きしめられていた。