最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜

「で、どうなんですか?」

「ん? ああ、俺に彼女がいるかって? なんでそんな事聞くの?」

「いいから答えてください」

「なんだか穏やかじゃないねえ。彼女はいないよ。俺、特定の彼女は作らない主義だから」

「主義、ですか?」

「うん、そう」


なんていい加減な男だ。要するに女を取っ替え引っ替えって事だよな?

やっぱりやめた。こんな男じゃ恭子さんを譲れない。と思ったが……


「その主義を変えるつもりはないんですか?」


念のため聞いてみた。


「おお、いい質問だね」

「はい?」

「実はそろそろその主義を変えようかって思ってたところさ。俺ももう26なんでね。君はいくつ?」

「24です」

「ふーん、もっと下かと思ったよ」


つまりガキって事か? じゃなくて……


「主義を変えるという事は……」

「身を固めてもいいかなと思ってる。遊びに飽きてきたしね」


ちぇっ。だったら恭子さんの話をするか。悔しいけど。

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