最後の願い 〜モテ男を惑わす地味女の秘密〜
ドキドキしながらそれを開くと、こんな内容だった。
『おはようございます。
金曜日はお休みしてたので、今川田君のメールを開きました。
私は何時でも大丈夫です。』
ああ、そうか。俺は金曜の朝、恭子さんにメールしたんだっけな。話したいから時間をくださいと。
それへの返事という事だけど、恭子さん、怒ってなさそうだな。むしろ穏やかで優しい印象を受ける。文章だけでは判断できないけども。
俺はひとまずホッとしながら返信を送った。『お昼、一緒にどうですか?』と書いて。
すると、恭子さんからすぐに返事が来た。もちろん答えはオッケーだ。
「よっしゃー!」
「どうしたの? 朝からテンション高いわね。しかもブルーマンデーだっていうのに……」
隣の主任から気怠そうな声で言われてしまった。
「何言ってるんですかあ。主任も外を見てくださいよ。今日は秋晴れの良い天気ですよ? 気持ちいいじゃないっすか!」
「ああ、そうね。それよりも、あなたの笑顔の方がもっと癒されるけどね」
「えっ? 主任……」
「別に深い意味はないから」
そう言って主任はプイッと横を向いたが、頬の辺りが赤かったような……
ええっー!?
あ、そうだ。莉那先輩に言っておかないとな。