幕末パノラマ




怖い、ただその一つの感情が心の中を支配した時だった



「おや、お嬢さんこんなところでどうしたのかな?」



私の後ろに三人の男が明かり、と言っても蝋燭のような、提灯の様なものを持ってボウッと私にそれを向ける


「っ、あ、えっ...?」



和装?

それにこの人たち丁髷?



何これ時代劇がなにか?




嫌な予感が頭をよぎるが打ち消すように頭をブンブンと振る




「ほぅ、これはなかなかの玉だな」



一人の男がぐいっと私の腕を引っ張りジロリと品定めする様に顔をみる



「やっ!」



「うむ、声もなかなかの物だ」



慌てて逃げようとするが最早それさえ無駄



女が男の力に敵うはずもない




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