手を取り合って…
《楓香》

あまりにも奏太が子供扱いするから、少しムカつく…。そんなに似合わないかな…。

奏太が連れてきてくれた水族館は、見たことのないお魚がいっぱいで特にジンベイザメには目が飛び出そうになった。

だって、大きかったんだもん。

奏太は興味無さそうについて来るけど、何考えてるか、正直わからない。


「ねえ、奏太。何考えてるの?」


いきなり、問われたからか、ビックリしてマジマジこっちを見てきた。

「どうして??」

「興味無さそうについて来るだけだから。そんなに楽しくない?」

「いや、楽しいよ。」

「じゃあ、なんでそんなに不安そうな顔ばっかりするの!?」

「そんな顔してないよ。」

「してる!!笑わないもん。やっぱりあたしに合わせてるだけでしょ?もういいよ」

「おい!楓香!」


どうして、そんなに素っ気ない返事しかしてくれないの。意味わかんない。

奏太なんか、知らない!!

1人で水族館をでて、とにかく歩いた。

知らない土地で1人になるのは、やっぱりマズかったと、あとになって気づいた。

なんか、ひとっけのないとこまで来ちゃったし…

「もっと、ちゃんと奏太の話聞いとけばよかった。」

その言葉を呟いたと同時に、涙出てきて溢れだした。

「ごめんなさい…」

呟くと、返事が返ってこないことにもっと悲しくなって、寂しくなって、泣きながら歩いた。

いい大人が泣くなんて…



「奏太、迎えに来て…」

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