MY DEAR…
「じゃあ、何かあったら呼んでね…。」
優歌さんは少し淋しそうに部屋を出て行った。
「……。」
あたしは優歌さんが出て行った部屋の扉を見て起き上がる。
「少し言い過ぎたよな…?」
あたしは優歌さんの置いていったお粥を一口口に入れた。
「…美味しい。」
するとあたしの視界は、ゆっくりと歪み始めた。
「あれ…?」
するとあたしの手の上に一滴の雫が落ちた。
「あれ…?なんだよ、これ…?
なんで涙が出るんだよ…?」
普通のお粥と変わらないのに、初めて食べたような優しい味にあたしの涙は止まらなくなっていた…。
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