焦がれて
「まぁいいや」
「え」
珍しく折れたなと彼を見上げたら
ちゅ、と唇に一瞬だけ触れる
「なっ」
「ディープとかして誰かに見られたら困るし」
「ななっ」
「見せつけてもいいんだけど、それをほかの男の妄想なんかに使われたら困るし」
あたしの反応を楽しみながら下ネタを混ぜてくる陸人は性格が悪い
「だから学校終わるまで我慢しろ。」
挙句の果てにあたしが欲求不満みたいな言い方!
「まぁでも、」
聞こえるか聞こえないか分からないような声でごちる陸人
「うん?」
「家帰るまでには絶対俺の匂いにしてやる」
独り言のように呟いたそれを聞いて、キュンってしたのは内緒のことだけど。