帝国学園王国
『俺は、それと同じくらいあかりに感謝しなきゃいけないんです。』
『??』
陸の言葉にお父さんと私が同時にハテナマークを頭の上に浮かべた。
『俺のわがままで…あかりに辛い思いをさせてしまってます。それなのに、あかりのおかげで俺は自分の人生を変えることができたんです。』
『娘を傷つけたのかな……?』
お父さんの雰囲気がただじゃないのを感じる。
やばい……かも。
『お父さん!私そんな風に思ったことないよ!陸は大切な人なの!』
蓮二くんのことを考えると今でも涙が出そう。
でも、私は後悔なんてしない。
自分で決めたから。
『……わかった。料理長の話、引き受けさせて下さい。』
お父さんはそう言って深々と陸に頭を下げた。
『こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。』