202号室の、お兄さん☆【完】

『後は、私ですかね……?

私は、お兄さんとのバイトが無くなり、ちょっぴり心に穴が開いた感じでした。

お兄さんが202号室に居て当たり前だった日常が、ガラッと変わって、相変わらずあたふたしてます。


『オルティンドー』の代わりのバイトを探してますが、なかなか見つかりません。
だから、葉瀬川さんの紙鑢のバイトと研究室の整理整頓のバイト以外は時間を持て余してます。


夏は、孔礼寺幼稚園のお手伝いをする予定でしたが、お兄さんが一時帰国するという情報が伝わって来たのでお断りしました。

夏に会えたとしたら、3ヶ月ぶりになるんですね。

電話で声は聞けました。
パソコンで、写真は見れました。
メールで、日々の生活は知れました。


けれど、会えない限り、全部いっぺんにできないのです。


お兄さんの笑顔を見ながら、
お兄さんの丁寧な喋りを聞き、
NYでの出来事を知りたいです。

目を見て、隣で。




良かったら、お返事下さい。
お兄さんの字で、お返事が欲しいです。

一言でも嬉しいです。』
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