最低で構わないから~好きと言えずに時間は流れる~
会議室に入ると、お偉いさんと数人の歴代のエリマネが勢揃い。

まだ別室に居るらしい、あの日の男性。

私と下川さんは、軽く頭を下げてから、海藤さんに引かれた椅子に座った。



「そういや海藤君。結婚はどうなった。彼女とはまだしないのか?」



「しませんよ。タイミングも気持ちも、今じゃないです」



「お前、早くしねぇと逃げられずぞ?」



「去る者は別に追いませんよ」



薄情というか、態度がデカイよ。

言い方が偉そう。
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