Lost voice Ⅱ‐キミ ノ オト‐






翌日のお昼も、私は優輝とテラスでお弁当を食べていた。




Rainデビューの話や龍さんの登場など、頭を悩まして昨夜はあまり眠れなかった。




ぼーっとお弁当をつついていると、心配そうに優輝が顔を覗き込んだ。





「ちょっと、柚…大丈夫?」




「え…あぁ。うん、大丈夫」





心配をかけまいと、ニコッと笑って見せると、優輝は不満そうに唇を尖らせた。






…優輝には、隠し通せないみたいだ。







「…あのね優輝、実は―――」






私が口を開きかけたその時だった。






「…げっ」






優輝の表情が一気に嫌そうなものに変わる。





何事かと振り返ろうとした直前。






「こんにちわぁ」






軽い挨拶が聞こえ、その声に覚えがあった私はぎょっとした。





バッと振り返れば、ヘラヘラと笑うピアスだらけで金髪の男…





龍さんだった。






「えーっと、ユズチャン?」





「…な、なにか」






警戒して、固い声で答えたのにも関わらず龍さんはヘラヘラと楽しそうに笑った。






「そんな警戒しないでよ~、俺悪いやつじゃないよ~?」





それは果たして自分で言うことなのか…。




「…なにか、私にご用ですか」






相変わらずの固い声で答えれば、龍さんもようやくヘラヘラ笑いを引っ込めた。






「あのね、俺と友達なろーよ」






「…は?」






意味がわからず、思わずそんなリアクションをとってしまう。





この人は一体なにがしたいんだろう。





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