先輩に恋してもいいですか?

儚い幸せ.前編 ~Yui&MinatoSide~

「行ったね」

「行ったな」

「あのね湊、
私、もう一つ大切な話があるの」

「あぁ」

「私....たぶん長くない」

「っ....」

「言わないといけないことは
わかってる....自分で長くないことは
よくわかる、アメリカにいくと思う」

いつかこうゆう日がくるのはわかってた

でも伝えることってものすごく

辛いんだね

「アメリカに行ったら治るの
何年かかるかはわからない
1年で帰ってくるかもしれないし
一生帰って来ないかもしれない」

...........

「でも確実に治して
またみんなと笑いたい
みんなと幸せになりたいの」

「俺も行っちゃダメか?」

「湊が来たいならきてもいいと思うよ
でもあっちで生活できる?
どこに暮らすの?英語は話せるの?」

「英語はある程度は話せるように
されてるし、親父の家がどこかしらに
あると思う」

「人生、一生あっちで暮らすかもしれない......大切な選択だよ
あっちで働ける?大学行ける?
軽く考えないで私は
湊がいてくれるのはいいと思う
心の支えになると思う」

でも....

「高校生活と私のお見舞いの両立
できる?しんどくない?
倒れたりしない?
もしも大変なら私はこっちに残ってほしい......私のせいで湊の人生を
縛ってしまうのは嫌だ」

「うん......わかってる
ちゃんと考えるよ」

「うん.....」

気がついたら

もう放課後

「帰ろっか」






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