好きだったよ、ずっと。【完】
危険な資料室
「おはようございます」



今日も、いつもと変わらない朝。



「前田、おはよう」



わたしの肩に手をポンと置いたのは、もちろん春夜で…。



「お、おはようございます。木ノ瀬課長…」



ど、どうしよう…。



いつもと変わらずのつもりだったのに、声が上擦る。



そんなわたしの思いを知ってか知らずか、春夜はいつもと変わらない優しい笑顔で頷くと、他の社員にも挨拶をし自分の席に座った。



「はぁ…」



「ちょっとー、朝からそんな溜め息やめてよね」



隣から、紗希に言われピンッ!と背筋を伸ばした。
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