好きだったよ、ずっと。【完】
わたしたちの小声の会話に、紗央里はクスクスと笑っていて。



生憎、紗央里の隣の人は席を外してるから良かったものの…。



「紗希ぃ。罠に掛けないでよね」



プクッと片方の頬を膨らませ、怒ってるアピールをした。



「あのね。わたしはヤるなとは言ってナイでしょ。ヤるなら、昼休みにヤりなさいよ」



え…、昼休み…。



「やだっ!ごはん食べれないで、終わっちゃう!!」



「あんた…。どれだけ、木ノ瀬課長の性欲強いのよ…」



「う、うへっ!?や、やだっ!!そういう意味じゃないもん!!わたしだって、まだヤってないから分かんないし…」



そうだ、高校生並に強かったらどうしよう…。



土曜日が、怖くなってきた…。



寝かせてもらえないんじゃ…。



結局、仕事が終わるまでこのことが頭から離れてくれることはなかった…。
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