好きだったよ、ずっと。【完】
「悪い、ちょっと充電させてくれ」



「……っ」



そう言われると、何も言えない。



ほんの十数秒抱きしめると春夜は「よし、充電完了」と、離れた。



その時、ふわりと甘い香りがした。



男のくせに甘い香りとか…、ムカツク。



わたしは一旦、心を落ち着かせて。



「じゃぁ、早く出て行って。怪しまれるでしょ」



春夜を睨み付けた。



「ちょっとくらい大丈夫だろ。それより今日の夜どうだ?」



「え?あぁ、うん。いいけど。じゃぁ、いつもの店に8時でいい?」



「あぁ、かまわない。じゃぁ、8時にな」



「うん」



それだけ会話すると、春夜は出て行った。
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