好きだったよ、ずっと。【完】
わたしが降りる駅までは、二駅しかなくて、さほど時間はかからないのに今日は、この二駅がすごく長く感じて…。



春夜も無言だし、わたしも何を話していいのか分からなかった。



頭の中で色々考えるけど、考えれば考えるほど、くだらない言葉しか浮かばない。



<天気、良いね>



<明日も休みだね!>



<あさってから、また仕事だね…>



あー、もう!!



送るって言ったんだから、何か喋りなさいよね!!



こんなの、わたしの後を付いてきてるストーカーじゃない!!



「えー、次はー…」



ほら、着いちゃった。



春夜が何も喋らないからっ。
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