好きだったよ、ずっと。【完】
「もう、なにしに家に来たの!?わたしを、からかう為に来たわけ!?」



「ごめん、朱里。悪かった…、ごめん。許せ、な?」



泣いてるわたしに春夜は手を伸ばし、頭の上でポンポンとした。



「朱里、悪い。戸惑ってるのは、確かだ。女としてお前を見たことがなかった。でも、迷惑だなんて思わねぇよ。好きだって言われて嫌な思いする奴なんか、いないだろ?ただ、時間がほしい」



「なんの…、時間、よ」



泣いたせいで、言葉がうまく出て来ない。



いつからわたしは、こんな弱虫になってしまったんだろう。



「朱里を好きになる時間」



「なに言ってるのっ、そんなの必要ないっ!!」



努力して好きになんかなってもらわなくていい。



「俺が好きになりたいんだよ。10年も想ってくれてたなんて嬉しすぎんだろ。そんな想ってくれた朱里を幸せにする責任が俺にはあると思うんだ。だから、もう少しだけ俺のこと好きでいてくれよ」



そんなこと言われたら、もう10年でも待てる気がした。
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