sweet wolf





あたしが言葉を言い終えるかどうかの時だった。





「邪魔だ」




低い声が聞こえた。




美里は顔を大きく引きつらせ、




「ご……ごめんなさい」




謝って道の脇へと寄る。



美里の怯えた視線の先にはアッシュの髪の男がいた。





アシメにした髪に、だらしなく制服を着崩していて。

サブバックをダルそうに肩にかけている。

見るからに良くない男。

俗に言う不良だ。





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