sweet wolf
何この展開。
蓮、まるであたしのこと、昔から知っているみたいだった。
まじまじと蓮を見る。
洒落たアッシュの髪に、切れ長の瞳。
高めの鼻に、口角を少し上げたその口。
……気のせいかな。
蓮があの子とダブって見える。
「俺が忘れたとでも思ってんのか?」
「……え?」
「杏、お帰り」
蓮はそう言って笑い、再びあたしの頭をわしゃわしゃ撫でる。
心地よくて、嬉しくて。
蓮に身体を預けてしまうあたしがいた。
蓮、あんただったんだ。
ずっとあたしを守ってくれたのは。
あの子が蓮で良かったよ。