sweet wolf
「蓮……」
愛しい名前を呼ぶあたしの声は、微かに掠れている。
「あたし……」
蓮のことが好き。
大好き。
あんたのこと、忘れたことなんてなかった。
カナダでいじめられても、言葉が通じなくても、あんたのことを思い出して頑張れた。
だけど、あたしの気持ちを伝えたら、蓮がどこかへ行ってしまいそうだった。
一匹狼で遊び人の蓮には、特定の彼女なんていらないだろう。
重い女なんて……
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