sweet wolf
彼は少し微笑みながら、あたしに近寄ってくる。
背は思ったよりも高くて、すらっとしてモデルみたい。
「僕は岡島直樹」
彼はそう言って爽やかににこりと笑った。
「栖本杏奈」
直樹につられて自己紹介するあたし。
こんなあたしによろしくねと言う直樹。
どこまでも紳士的だ。
「杏奈ちゃんか!」
「結構可愛い顔してんな!」
持て囃すように、後ろの不良たちが大声で騒ぐ。
いかにも馬鹿にしているようなその態度に、
「うっさいなぁ」
あたしは呟き、直樹が指差す席へと座った。