sweet wolf







そんなことで、あの事件から一ヶ月半が過ぎていった。

飛ぶように、あっという間に。






「大宮先輩、あいつと付き合ってるらしいよ?」



「マジ?セフレじゃなくて?」




クラスの様子は変わらない。

クラスの中に、直樹以外の友達なんていない。



ただ、




「ヤバイよね、大宮先輩だなんて。

あの人、狼のトップなんでしょ?」




その噂が広まるのだけは早かった。




こんな教室にいても、ちっとも楽しくない。

あたしはため息をついて、席を立った。



< 283 / 312 >

この作品をシェア

pagetop