sweet wolf




あたしと春樹は口を閉じ、睨み合った。

春樹の知的で優しい眼差しは、もはや冷酷で嫌悪に満ちた視線へと変わっている。

さっきまでの穏やかな春樹が嘘のようで。

人間不信に陥りそうだ。




背中を汗が伝い、足元が震える。

それでもあたしは負けない。

敵には背を向けないのがあたしの主義。




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