sweet wolf
だが、この恐るべき沈黙を打ち破ったのは、他ならぬ春樹だったのだ。
「俺が狼かどうかは言えない。
だけど、狼を詮索しすぎると……
この学校にいられなくなるよ」
そう言って、人のいい笑顔を作る。
わざとらしいその笑顔に、あたしのはらわたが煮えくり返りそう。
だけど、ただ一つ言えること。
それは、美里の言うとおり、春樹は狼だということ。
この学園を牛耳る、変態グループだということだ。