☆マリッジ☆リングス☆
「もうそろそろ不妊治療も必要でしょうか~?」

「そうですね・・・一度ご主人様にもいらしていただて・・・」

さゆりの担当女医は不妊では名が知れた名医だ。

「先生・・・できなかったらどうしよう・・・」さゆりは本音で語る。

「大丈夫ですよ。落ち着いて。」

まさか、自分が不妊でこんなに悩むなんて・・・さゆりは一人困惑していた。

「私が原因?それとも・・・あの人?」変なことを考えては

聡にも聞けず・・・夫婦なのに、この問題はハッキリ言って本音が出づらい。

「あなた・・・。」それでもさゆりは進みたかった。

「今度1度検査受けてくれる?」

「俺が?・・・」

「うん・・・」

「そうだな・・・」背を向けて眠る聡。この冷たい空気はさゆりを苦しめた。

「ごめん・・・」その背を見ながらさゆりはなんだか泣けてきちゃって・・・

これからどうなるの・・・?って不安は想像以上に大きく

でも、毎日を懸命に過ごしていった。

その後・・・通知は来た。

検査の結果がでたのだ。

幸い、夫・聡には異常はなく、夫婦共に、健全で。

さゆりも安堵感に包まれ、聡も微笑ましく

2人は束の間の甘い夫婦の夜を過ごしていた。

「あとは・・・タイミングかな・・・?」

「いや・・・違う・・・

愛だよ。さゆり。もっと愛していい子に恵まれるんだ。」

「今度はできるかな・・・?」

「またぁ・・・心配ばかりするなって。」

「ごめん・・・。」

それから半年

夫婦は子づくりを意識せず、

1組の男女として愛をはぐくんでいった。

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