☆マリッジ☆リングス☆
「せいちゃん。ただいま!!」

「シーっ。ほらほら。眠ってるから。」実家の母がお迎えに行ってくれた。

せいも保育園が始まってなんだか忙しい。

おやつを食べた後に、お迎えだから

帰りの車の中で眠ってしまうのだ。

「ありがとね。お母さん」

「あぁ・・・父さんの世話よりずっとマシよ。」母は年金暮らしで結構時間を持て余していた。

「夕飯。これ食べちゃいなさい。」食卓にはせいの好物のカレーが。

「うん。美味しい~」

さゆりは母親のカレーをほうばった。

「金曜日・・・ちょっと遅くなるわ。」

「残業?」

「う・・・うん。ごめん。」

さゆりは金曜日の夜、久保と待ち合わせしていた。

「なるべく早く帰るからさ・・・」

さゆりはそういうと

一気にカレーをたいらげた。

「ただいま」

聡が帰宅する。

「おかえり」

「おかえりなさい」

母がいると、なんだか女の圧が漂う。

「うん。ただいま・・・」

聡はこの空気感に押し殺されそうだが・・・

「お母さん、美味しいです。」

そう言うと、さゆりの母のカレーを食べた。



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