☆マリッジ☆リングス☆
父親ということ
土曜日の早朝に・・・

さゆりはせいの運動会用のお弁当作りをしていた。

「あなた・・・座席取ってきてよね!!」

今日は、保育園の運動会

両親揃って、息子の応援に行く。

こんな時間が本当は大切で・・・

でも、さゆりも聡も

お互いのパートナーは外にいるなんて・・・

せいはそんなこと知らない。

「パパ・・早くぅ・・・」せいは久々に聡にベッタリだった。

「いい感じ・・・・」さゆりはせいの大好きなチキンナゲットもカラッと揚げ・・・

卵焼きも・・・おにぎりも・・・せっせとお弁当箱に詰めていく。

「せい~がんばって~」せいがゴールめがけて全速力疾走する・・・

「せい・・・」聡は、ビデオカメラを回していた。

「こっちだ・・・せい・・・」初めてビデオカメラを回したのは

せいがその足を地につけ、1歩を踏み出した時。

「嬉しかった・・・」

今は、全力で走っていた。

ゴール前でカメラを構えていた聡は、そんなせいが小さな勇者に見えた。

「この子と離れられるのか・・?・・・いやできない・・・」

そんな想いが浮いては消え・・・

こんな賑やかな運動会の中で

父親ってことを再確認している聡だった。

「もう・・・うまく撮れた?今の・・・?」

さゆりはせいを抱っこしていた。

「次・・・親子綱引き。せいと出るんだよ。あなた。」

「おう。」聡はカメラを手渡し、せいをその胸に受け取る。

「パパ・・・頑張ろ!!」

せいは聡にギュッとしがみついて離れない。

「おいおい・・・キツイよ・・・」聡はこのギュ!が大好きだった。
< 31 / 62 >

この作品をシェア

pagetop