総長からの「愛してる」Ⅱ
「…………!!」
悲鳴が声にならない。
呼吸すら、ろくにできない。
何度も容赦なく殴られて蹴られ…
いつの間にか視界が真っ赤に染まる。
俺、まじで死んじまうのかもしれねぇ。
もう立てる気力も、戦おうとする感情もない。
ピクリとも動けない俺だが、身体中に蹴りを入れられる。
「………絶対、許さねぇ。」
俺の方が痛くて苦しいはずなのに、
その声は、あまりにも悲しく響いた。
悔しさ、怒り、悲しみ、切なさ、苦しさ、妬み
その言葉だけなのに、多くの黒い感情が痛々しく伝わってきた。
そんな声を耳に残したまま、俺の意識は真っ暗な闇へと落ちていった。