総長からの「愛してる」Ⅱ



もんもんと考えながら、海斗と一緒に浜辺を歩き続けた。




そんな風に考えていたら、ふとあることに気付いた。



「そういえば、今日は桜瀬昴は来てないの?」



「あー………あいつか……」




海斗は若干戸惑ったように顔を歪めるが、すぐに表情はいつも通りになる。



ただ、その代わりに声音に悲しそうな声が混じり始めた。




「この近くに広い墓地があってよ。

昴はそこに用があるっつって、行きは一緒だったが別行動してる。


終わり次第戻るように言ったけど、多分戻ってこないな。」



「墓地………?」




意外な桜瀬昴の行動に、私は海斗の言葉を繰り返した。




< 238 / 427 >

この作品をシェア

pagetop