総長からの「愛してる」Ⅱ
『今でもあの人は、変わらず生きているんですか。』
天瀬社長の言葉に、美愛は冷たい声で返していた。
母親を “あの人” と蔑んでいた。
『君の母親のことを言うなら、今ではもっと悲惨だと言っておこう。
素人が継いだ会社は呆気なく廃れ、今では水商売に励んでいるよ。』
『………馬鹿な人。』
あの時は、そんな会話よりも美愛の精神状態の方が心配で、特に気にしなかったが。
……母親の方のことは、そのときに偶然に聞いたことになる。
「なんかわかんないけど、直感で今話さなきゃいけないと思うんだ。
話させてくれる?」