総長からの「愛してる」Ⅱ
今、言葉を言えない美愛が、必死に自分の想いを伝えようとしている。
その姿が愛おしくて、俺の中の躊躇いを壊すのには十分だった。
「美愛、この先永遠に俺が守ってやる。
何があっても、何を犠牲にしても、お前だけは二度と傷つかせねぇ。
だから、ずっと俺の腕の中にいろ。」
抱きしめ、何度も唇を重ねる
その表情も、
この体も、
今は出ないお前の声も。
もう二度と誰にも感じさせねぇ。
お前の苦しみは、分け合うんじゃなくて、
これからは全部俺に預ければいい。
そうしたら、全て愛情で返してやれる。
だから、俺にもお前の愛を教えろ。
「美愛……」
美愛が声を出せない分、俺は何度も美愛の名前を言った。
一つになったとき……
美愛の瞳から涙が溢れた…………