シュガーメロディ~冷たいキミへ~
そんなことを無意識のうちに考えてしまっていて、かああっと再びの恥ずかしさに襲われると共にようやく今の体勢を理解する。
あたし、思いっきり後ろから今野くんにだ、抱きしめられ……っ!
「……っ、いいいいきなり何するのっ!はなして……っ!」
ジタバタ暴れてみるけど、そんな抵抗を抑えつけるような今野くんの腕の力が強まっただけだった。
逆効果だし……っ!
ていうか、細い腕のどこにこんな力秘めてたの!
……って、そんなことを考えてる場合じゃない!
まわりにはそれなりに人がいる。
ちらちらとこちらに向けられる視線がハッキリわかって、心の底から恥ずかしい。
と、とりあえず、あたし、落ち着け!
はー、と一度大きく息を吐いた。
「……今野くん、逃げないから放して」
冷静になれたわけじゃない。
だけど動揺を自分の中で必死に押し殺した声でそう言うと、あたしの身体に回っていた腕がしばしの躊躇いの後、ゆっくりと解かれる。