シュガーメロディ~冷たいキミへ~
「……わかった」
────どうしよう。
頷きながらも、俺の頭を埋め尽くしていたのは、そんな想い。
もし。
もし本当に俺のせいで、雪岡がこれからずっとピアノを弾けなくなったら。
もしピアノを嫌いになってしまったら。
もし、もう話も聞いてもらえなかったら。
もし。
俺の言葉が、想いが、拒絶されてしまったら。
「……っ」
ずっと、雪岡のことを避けていた。
冷たくしていた。
拒んでいた。
「……拒絶されるのって」
こんなにつらいもんなんだって、今更気付いた俺は本当にバカだ。
いつも雪岡は俺のことをどこか怯えたように見るけど、……それでも、決定的な冷たさや本気の拒絶はそこにはなかったから。
だからずっと、気付けなかった。
雪岡におびえられるたび心が不規則に揺れたのは、傷付いていたからなのだと。
本気で拒絶されるかもしれない。
受け入れてもらえないかもしれない。
そう考えただけでこんなにも心が痛い。
今まで俺は、一体どれだけ雪岡の心に傷を刻んできたのだろうか。