私の失恋。
少しの期待
机に顔を伏せていたら、何時の間にか寝ちゃったみたい

もうお昼の時間

周りを見てみると机等くっつけてグループを作ったり、1人でいる所もあった

私は鞄からお弁当箱を取り出し、教室を出てある所へ向かう

唯一私の居場所と呼べる場所

階段を上がり続けると、大きい扉が目の前に現れる

少し錆びているのか、錆びた鉄が強く擦れた音がする

扉を開けると心地良い風が私の頬を擽る

ここは屋上

今時屋上でお昼を食べる人はいないから、人があまり来てなかった

フェンスに体重を預けてお弁当箱を広げる

綺麗に焼きあがった卵焼きに箸を伸ばす

口に含むと、ほんのりと甘い味が広がる

「…おいしい」

私は1人そう呟いた

早起きして良かったな

なんて、お弁当のおかずを自惚れしてると、扉が開く音がした

扉の方を見ると

「あれ?佐伯じゃん」

「き、北野…君…?」

そこには北野君がいた

「えっと、あの…」

緊張のあまり言葉が出てこない

「佐伯、ここによく来るの?」

先に話してきたのは北野君だった

「あ、うん」

私は短く答える

「俺もさ、よくここで飯食うんだ」

そういって、北野君は私の少し隣のフェンスに座る

「わ、私…ここにいると落ち着くから」

私がそういうと

「ふーん…俺も」

と笑顔で答えた

私…

今凄い顔が熱いかも…

貴方の笑顔を見ると、凄いドキドキする

お願い北野君…

私に笑いかけないで…

そうしなきゃ…私…

貴方が私の事、好きだって…

期待しちゃうよ…


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