世界で一番、ずるい恋。




「どう、して……」




もう、無理なの。

無理だよ、無理に決まってる。


陽果の親友だった阿波 茜は、もういないの。





「私何でもするよ!だから、茜……っ」





勢いよく顔をあげた彼女に、胸がズキンと痛んだ。


涙でぐちゃぐちゃになった顔。

それなのに、私の傍にいたいと訴えかける瞳。


温かくて優しくて、私には勿体無い。




「陽果だけは、ダメなの」

「何で、千堂くんは良くて私はダメなのっ!?」

「……知ってたんだね」







少しだけ目を見開いて、ばつが悪そうに顔をそらす。

そして、力なく頷いた。


……そっか、陽果は全部知ってたんだ。


だから尚更、辛かったんだね。

苦しくて堪らなくて、どうしたら良いかが分からなかったんだね。


確実に間違った道を歩もうとする私をどうしたら良いか。

そして、どうして自分には頼らなくて律の手を取ったのか。


私にとって、自分って何なのか。






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