【仮題】鴉の箱庭
「とりあえず、その危ないの、しまえよ。」
ミツルが顎をくい、と上げ
ツインテールの少女の後手に持っているものを示す。
しばらく睨み合っていた二人だったが、観念したように少女はゴトリ、と武器を手から離した。
それを見て床にへたり込んだアキをゆっくり抱えながら立ち上がらせ、服についた埃を払ってやる。
「大丈夫?アキ」
「あ、ああ...問題ない。少し驚いただけだ。」
ふっふっ、と荒げている息を整え汗を拭う。
目の前にいる獣達の瞳が見つめ返せないでいた。
久々に感じる"他人への恐怖"。
一瞬見せたあの狂気だけで、命を持っていかれる感覚がした。
自分が失態を犯せば、躊躇いなくこいつらは俺を食い殺すだろう。
「ーー...アキ?」
悶々と固まっているアキにミツルがそっと肩を抱き、尋ねる
ようやくそれで我に帰り深く息をすると
もう一度彼らの前に跪いた。
「大変申し訳ございませんでした。
それではーーーー...
"契約"の方を進めて下さい。」