Snow Love. ~大好きなキミへ~
私は、違和感を覚えた。
とても朗らかな雰囲気に、優しく下がった目尻。百合の新しいお父さんは、すごく爽やかで、いい人そうだった。
もちろん、顔を合わせたのは今日が初めてではない。
百合のお母さんが正式に再婚してすぐに、私の家族、優妃の家族、そして百合の家族でパーティーがあった。
そこで会っただけじゃない。
今までだって何度か百合の家に遊びに行くことがあったから、その時にも会ったことはある。
だけど……今日の百合のお父さんは、どこかおかしい。
何か嫌な空気を纏っていて……。
私たちを見た瞬間の、慌てた表情。本人は気付いていないだろうけど、私には分かった。
そして、律儀に一回きっちりと閉められた扉。
私の中で、胸騒ぎがした。
「おまたせ。寒かっただろう。中に入りなさい」
再びガチャリと音をたてて開いた扉から顔を覗かせた百合のお父さんは……怖いくらいに完璧な笑みを浮かべていた。
「……おじゃまします」
───すごく、嫌な予感がした。