Snow Love. ~大好きなキミへ~


校門へ着くと、そこにはもう見慣れた後ろ姿。


彼は門の壁にもたれながら、右手で携帯を操っている。


「……橋本くん」


私がそっと声をかけると、橋本くんはゆっくりと後ろに振り返って、伏せていた目を上げた。


そして私と目が合うと、嬉しそうににこっと笑う。


「陽乃、今日も可愛い」

「……ありがとう」


いつもと何にも変わらないやり取りをする私たち。


だけど、私の心は全然穏やかじゃなくて、今までにないくらいドキドキと波打っていた。


「話があるの」

「うん」

「校門の前だとみんな見てるから、駅前の公園に行こっか」

「……ん」


駅の前にある、少し古い静かな公園。


ブランコやすべり台もところどころが錆びついていて、人がいるのはあまり見たことがない。


今日もやっぱり人はいなくて、冬の風がさらさらと流れるだけ。


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