Snow Love. ~大好きなキミへ~
「…………え?」
私の背中にボフッとかぶせられた、布のようなもの。
…………温かい。
何かと思えば、私にかぶせられたものは、高校のブレザーだった。
チラッと横目に見えたのは、金色で細かく縫われた私たちの高校のシンボルマーク………いわゆる、校章。
突然のことに驚いて後ろに振り向こうとすると、私の目元は大きな冷たい何かで覆われた。
それが誰かのてのひらだと気付くまでに数秒。
「すんません。こいつ、俺の女なんで、
気にしないでください。ちょっとケンカしてて……でも、もう大丈夫なんで」
そして頭上から聞こえてきた………男の子特有の低い声。