【完】君ノート
〝さくら〟って……。
下の名前で呼んでるんだ……。
「立ち止まって、何してるの?
……ん?知り合い?」
さくらと呼ばれたその人は、私を見てから優くんにそう尋ねた。
「うん。俺の後輩!ていうか、俺がただ花音のファンなのかもな!」
「ファン?何それ?変なの」
2人が笑いながら、楽しそうに会話してるのを見てると、なんだか逃げたしたくなる。
この場にいるのが、少しだけいやかも。
「あははっ!花音ちゃんだよね?
三浦ってば変な奴だけど、こんなんでもよろしくねー?」
階段をおりながら、さくら先輩は私にそう言ってきた。
まるで、優くんのことを知ってるかのように。