【完】君ノート





『木崎、頼むからもう避けないで。
なんかあったら、俺が聞くから』




……ばかだ。こんな優しい人を避けてたなんて。


沢田くんの言葉に強くうなずく。




すると沢田くんはふっと笑った。





『ん…。じゃあ、またな』



そう言って、教室を出て行った沢田くん。


私は弱い。



沢田くんが離れてしまうかもって恐怖から、

優くんに対する気持ちを伝えれなかった。




言葉にならいくらにでもできる。



文字なんて書ける。


でも、伝えずに逃げたんだ。





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