【完】君ノート
「声がでるなら、花音も自分の想いを伝えて。
強くなれ、花音!」
手をギュッと強くにぎってくれた。
優しい、温もり。
花のように強く…。
「ひとりじゃないって、言っただろ?」
私は……ひとりじゃない。
「花音。
俺と手を繋ごう。
俺と一緒だったら、怖いことも平気だろ?
絶対、乗り越えられるから!」
優くんと一緒なら、強くなれる気がした。
……なんだか、懐かしい感覚。
私、今まで誰にも手なんて握られたことがなかったのに。
…なんでだろう。
優くんの温もり……なにかに似てる。
懐かしい気持ちになるのは、なんで?