嗤うケダモノ

ソレだけではない。

朝練を終えたマッチョの柔道部員(♂)まで、中庭から睨んできやがりマスYO!

悔しそうに、ハンカチなんかくわえてやがりマスYO───!!

全ての団体様を冷ややかに一瞥した日向は、視線を前に戻して再び歩き始めた。

由仁がオカ研のぼっち部員だったのは、入部希望者がいなかったからではない。
彼が誰の入部も認めなかったからだ。

理由は、由仁曰く

『だってみんな、ほんとはオカルトになんて興味ないンだもーん』

…うん。
だろーネ。

高校生にもなってヘッドランプ装着したいヤツなんて、皆無に近いだろーネ。

みんなが興味あンのは、アンタ自身だろーしネー。

なのに由仁は、オカルトなんぞにこれっぽっちも関心がナイ日向を入部させた。

この事実に、彼に恋する面々には衝撃が走ったそうな。

まさか。
ナゼだ。
ナンデソーナッタ?

①あの女は気が強そうだ
(↑失礼か)

②故に、草食系ペガサスの好みではないだろう
(↑ほっとけや)

③あの女の入部前後に、ペガサスの首には絞められたような跡があった
(↑コレはガチ)

以上の三点から、皆様が導きだした解答は…

< 129 / 498 >

この作品をシェア

pagetop