ひねくれ者が集まって。
「っ!」

光を求めて目を開けば、見慣れない天井に気がつく。

上半身を起せば360°白いカーテンで囲まれている。

・・・え?

うん。

落ち着け、小桜美華。

私は今日、この高校に転校してきて・・・そう。

屋上へ行って・・・いろいろ質問されたんだ。

で・・・思わず倒れた、か。

じゃあここは、病院か保健室だろう。

そう思い、何の躊躇もなくカーテンを開ければ。

「あ!おはよう美華ちゃん。気分はどう?」

海馬日向に声をかけられた。

よく見るとさっきの4人と、白衣を着た男性が居た。

おそらくここは保健室なのだろう。

「気分は特に悪くないのでご心配なく。」

ストンっとベッド降りてただひとつの出入り口だろうドアへ向かう。

が、大羽葵によってその道がふさがれる。

「・・・どいてください。」

邪魔、なんです。

「ごめんねー。颯のいうことだから。」

にやりと笑うその顔は自分自身も同意だという事を物語っていた。

もう、どうでもよくなってきた。

世界から色が消えてくる気がする。

「お前‘華姫’になれ。」

・・・。

かひめ?

カヒメ?

KAHIME?

神崎颯が発した単語がさまざまな形で私の頭の中で変換される。

私の頭、こんなに悪かったっけ?

カヒメ、なんて単語聞いたこともない。

「あの、お前って誰のことを指しているんですか?」

私じゃないようにと祈るものの。

「美華ちゃんに決まってるでしょー?」

海馬日向の一言であっけなく散ってしまう。
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