ひねくれ者が集まって。
「‘カヒメ’って?」

なるって?

どういう事?

きっとこんなにクエスチョンが浮かんでいるのは今が初めてだろう。

「・・・葵、説明。」

一ノ瀬透は何故か大羽葵に説明を託した。

「んー。美華ちゃん。暴走族は分かるよね?」

暴走族?

いや、知ってるよ?

知ってますけれども・・・。

何故今聞くの?

「それが・・・どうかしたんですか?」

「俺らはね、華龍って言う暴走族に入ってるんだ。」

・・・へぇ。

ここ不良高校だから、それくらいは予想してたけど・・・。

どういうリアクションとればいいの?

「で?」

「華姫っていうのはね、華龍が全力で守るお姫様のことを言うんだ。」

えーっと?

この5人は華龍って言う暴走族に入っていて。

華姫は華龍のお姫様で。

私に華姫になれって・・・。

「はあ?!!!」

私今、人生で一番驚いた気がする。

「あ、驚いた表情も可愛い!」

海馬日向、黙りなさい。

「丁重にお断りさせて頂きます!」

面倒ごとは、散々だ。

勇み足になりながらもドアに近づけば。

「はーい。もうちょっとお話しよーかー。」

大羽葵に止められてしまう。

身長差があるから上からの威圧感が半端ない。

「嫌。絶対嫌。断固拒否。」

私は何があっても承知しませんから!!
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